思ったこと、考えたこと
なぜだかいつも衝動的に文章を書きたくなることがある。それは真夏の涼夜だったり、秋晴れの昼下がりだったり、寒さで人恋しい冬だったりするわけだけども、残念ながら今日はそのどれでもない。僕は今、閉店間際のサイゼリアでこれを書いているし、300円くらいのデキャンタ赤ワインを三分の一ほど飲み干してほろ酔いの良い気分に、タバコをふかしながらこれを書いている。よい、よい。
目の前の老夫婦が会話に華を咲かしている。隣のくたびれたサラリーマンが僕と同じように一人で酒を飲んでいる。退屈そうな大学生が三人で何をするわけではなくスマートフォンをいじっている。この空間のなんともいえない気だるさが僕にはとても居心地がよい。
こうして、ぼうっとしていると自分は何者なのだろうかとか、どうやって生きていけばいいのだろうかとか、明日はどうしようか、なんてそんなくだらないことに頭を悩ませなくなる。安ワインが身体に流し込まれ通過するだけで今この瞬間は幸せになれる。頭も働かず、ただこうして駄文を垂れ流すだけの非生産的な僕でも、かんたんに幸せな気持ちになれる。かんたん、幸せになるのはとてもかんたんだった。
とかなんとか言ってたら、酒が底をついた。僕の幸せな時間はもう終わり。ジャケットを着て明日のために家に帰ろう。家に帰ってゆっくり寝よう。そうしてまた夜になれば酒を流し込もう。少しづつ少しづつ。